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採用・雇用-外国人雇用に関する「人事労務Q&A」

Q3:「雇用契約書」日本人従業員と外国人従業員で別のものが必要なの?

注)この記事は株式会社ACROSEEDの提供によるものです。

 

<質問> 
名古屋市内で自動車用部品のメーカーを営んでおります。今回、初めて外国人のエンジニアを中途採用しましたが、契約を締結する際の雇用契約書は外国人従業員と日本人従業員で別のものが必要でしょうか?

(愛知県名古屋市 製造業)

 

<答え>
日本人と別のものを準備する必要はありませんが、言語、在留資格制度などについて以下の点に配慮する必要があります。

(1)雇用契約締結の必要性

外国人を雇用した際のトラブルとして、雇用決定する際に口頭のみで提示した労働条件と食い違っているのではとのクレームが多発する場面が見受けられます。特に日本の労働慣行や日本語にも不慣れな外国人に対し言葉だけで労働条件を提示して合意を得られたとしても、必ずといっていいほど様々なトラブルが発生することでしょう。このように労働条件を巡るトラブルを防止する上で、賃金、労働時間、休日、休暇等の主要な労働条件を明記した書面を交付し、理解してもらうことが重要となります。

 

(2)明示すべき労働条件

労働条件の明示にあたっては日本人の雇用と同様で、労基法上で規定されている次の事項を明確にした書面を交付することが義務づけられています。

① 労働契約の期間
② 就業の場所
③ 従事すべき業務
④ 始業・終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、就業時転換
⑤ 賃金、計算及び支払方法、賃金の締切日、支払の時期、昇給に関する事項
⑥ 退職に関する事項

しかし、これは最低限の明示事項であり、外国人社員から各事項につきよく分からないなどの質問があった場合には、その不明点につき本人が理解できるまで説明を果たしていく必要があります。たとえ労働条件を書面により交付したとしても、理解されていない労働条件の事項がある場合には、その事項につき後々のトラブル発生の原因になると考えたほうがよいでしょう。

 

(3)在留申請の扱い

外国人雇用にあたっては在留資格の手続きもあるため、在留資格の取得又は変更の必要がある場合には、労働条件通知書や雇用契約書上において、但し書として「本通知書(本契約)は当社に就労可能な在留資格許可を条件とし、就労が認められない場合には無効とする」などの取り決めをしておく必要があります。それにより在留資格制度において、その外国人の就労が認められないと判断された場合でも対応できるようになります。

 

(4)労働条件の周知

例えば、雇用契約書で勤務時間が“裁量労働制による”などと明示している場合などには、その詳細を規定している会社の就業規則や労使協定の内容を理解してもらう必要性があります。というのは、会社の就業規則やその他の諸規則は周知し、理解されてはじめて有効なものとなり得るからです。そのため、労働条件通知書や就業規則等が作成されていても、外国人社員が十分に理解できない場合には、その部分を抜粋し本人が理解できる言語で作成し直すなどの周知努力が必要となります。ちなみに、労働条件通知書は、都道府県労働局又は労働基準監督署において英語のほかに5ヶ国語(ポルトガル語、スペイン語、中国語、ハングル語、タガログ語)に対応した労働条件通知書が用意されています。

 

(5)職務内容と在留資格の関連

日本人と外国人の雇用に関する最も大きな相違点として、入管法の在留資格制度があげられます。日本人は仕事をする上で職業や職務内容について制限を受けることはありませんが、就労に制限のない在留資格(日本人の配偶者等、永住者、永住者の配偶者等、定住者)を保持している外国人を除き、一般的には許可された在留資格が認める活動内容でしか就業活動が許されていません。例えば、「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格を所持する外国人であれば単純労働などに従事することはできません。業務の中に反復継続的な単純作業が含まれる場合には、入管法違反となる可能性があります。そのため、 雇用企業では職務内容と在留資格の該当性を考慮しながら、雇用契約などを作成しなければなりません。

 

(6)アルバイト採用の場合

外国人留学生などをアルバイトとして雇用する際には、その外国人が資格外活動許可を入国管理局で申請する必要がありあります。この許可の取得は難しいものではありませんが、取得後の就労においては働くことができる時間が原則として1週間につき28時間以内と定められています。この時間を超えた場合には資格外活動違反となりますので、雇用企業では就業時間がこの時間内で収まっているかを確認して雇用契約書を作成しなければなりません。

 

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ライタープロフィール

株式会社ACROSEED  代表取締役 佐野 誠

大学卒業後、外国人雇用に特化した行政書士法人、社会保険労務士法人、税理士法人を併設し、大手企業から中小企業までの外国人雇用コンサルティング、在留手続きを得意とする。その他、専門性の高い許認可の取得コンサルティング、外国人雇用に関する講演活動などを精力的に実践している。

著書「外国人雇用実践ガイド」(Lexis Nexis),「外国人のための雇用・受入れ手続マニュアル」(日本加除出版)


ジープラスメディアはACROSEEDと提携し、外国人採用における、就労ビザ申請のお手続きや外国語による保険手続きなどの労務・法務業務のサポートサービスを提供しています。

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