昨今の人事動向において、一つの大きなトレンドとなりつつある「外国人採用・グローバル採用」というキーワード。
コロナウイルスの収束後、急速に回復をする海外へのビジネスアプローチやインバウンドへの対応施策として、多言語対応スタッフの採用や、離脱した人員不足を補う目的も含め、更にグローバル化が進むであろうこれから先を見据えてのご相談を多くいただいております。
では「じゃあ実際にどんなステップが必要なのか」と、ざっくりとした疑問が芽生えるのも自然なことです。
今回は「心構え 〜 入門編」として、特に初めて外国人社員雇用を行う企業は必見、既に着手しているものの思うようにいっていないと感じてる採用企業にも共通して挙がる課題として、グローバル人材採用成功のコツをご紹介します。
目次 |
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グローバル人材雇用成功のコツ① 外国人社員受け入れ体制の構築
外国人が孤立しないような環境づくり
まず、外国人を受け入れるにあたり、受け入れ体制の構築は必須でしょう。
例えば、外国語が一切話せない人しかいない職場環境の中に日本語のおぼつかない(N3クラスなど)外国人社員を入れてしまったらどうなるでしょう?コミュニケーションが滞った結果ストレスがたまり、すぐに退職してしまうのが目に見えています。外国人社員を受け入れる際は日本人だけの尺度を捨て、かつ日本人だけで通用していた社風を変革しなければいけないのです。まずは言葉の問題を解決して、コミュニケーションを取れるようにすることこそが外国人社員を受け入れる第一歩と言えます。外国人が来ても疎外感を感じず、企業の一員だと思えるような環境を作り上げましょう。
異文化を理解する
また、体制として語学だけではなく、異文化教育面での理解も促進しましょう。単なる文化講座ではなく、異なるコンテクストを持つ外国人とともに働くことはどういうことなのかということを、ケーススタディ等を通じて学び取っておくことは重要なポイントです。日本人の文脈だけでは理解の範疇に収まらない人がいるということを知っているだけでも備えになります。
グローバル人材採用成功のコツ② 社内文化の変化
受け入れ体制に通じるところがありますが、社内文化を変えることは外国人社員雇用のポイントとなります。実力が十分な人材を雇用したとしてもそれに報いるような体制が整っていなければ、やはり退職に繋がります。実力本位の文化を導入しつつ、多様な考え方を包括できる組織作りを行う必要があります。そうさせないためにも、社内文化を日本人だけが気持ち良いと感じてしまうような文化からグローバルに通用する多様性を包括できる文化に変えていきましょう。不適切な例として際たるものが、同質的かつ同調圧力が常に働いているような職場環境です。
外国人社員は個性の否定や無理やり社風に染められることを嫌います。そうならないように多様な考え方を認める社風へ変えましょう。
グローバル人材採用成功のコツ③ 魅力的な条件の提示
外国人社員は日本人と異なり、入社時における条件をシビアに見てきます。同じ職種であっても条件が悪ければ内定を出したとしても、別の会社に流れていきます。外国人が魅力と感じるような高待遇や裁量のある求人をどれだけ出せるかが採用の勝敗を決めてくるでしょう。その際、日本人が好きな「やりがい」や「圧倒的成長」はあまり意味を成しません。それよりも、どれだけの裁量を与え、どれだけキャリアに対してプラスに働くのかを明示しなければ納得して入社を決めてもらえません。魅力的に映る求人条件を出すのはもちろんのこと、高待遇で採用する外国人社員と既存社員との整合性を取る必要があります。
体制変化、社風の改革、魅力的な条件の提示が外国人社員採用のコツではありますが、ただ単にグローバル化=外国人社員の採用と捉えていては不十分です。重要なのは、外国人社員を採用する目的が明確であることです。目的が明確であればあるほど外国人社員の採用の際、妥協をしたり雰囲気だけで採用を決めてしまうことがなくなります。目的に沿った採用に向け、求める人物像を定め、入社後にどういった働きを期待するのか、またチームにどのようにフィットさせるのかをイメージして着手すれば、既存社員、外国人、双方にとってさらに魅力的な企業となるでしょう。
それほどまでに困難な道のり?最も望まれる人材と、社内グローバル化へのステップとは?
これまでの内容を総合すると、かいつまんで見ても、導入前の段階で随分とハードルが高くて外国人採用はとてもできないな・・・と感じても仕方ありません。事実、上述したコツやポイントは「必要不可欠な認識」として事前に抑えるべきものですが、とはいえこれらを全て準備するのは企業にとっても負担が大きく、また体制を整えるまでに時間を要した先に経営上の方針転換や計画変更が起きてはせっかくの苦労が水の泡に。。。
そうならない為には、社内環境グローバル化を推し進められるチームリーダーとして日本文化、日本語にも長けた在住歴の長い外国人材を最初に迎え入れることが近道の一つといえます。
日本文化、日本語にも長けた在住歴の長い外国人材を
時として外国人にとっての日本文化や日本語は、日本人が異文化や英語を理解すること以上に独特でハードルの高いものであると言われることがあります。しかしながら独特であるが故に他にはない魅力を感じ、日本人以上に日本に愛着を持って長く在住をしている外国人も多く、修得した日本語スキルによって社内でのコミュニケーションを円滑にすることが可能です。
また、当然日本人との仕事の進め方に慣れており、孤立を感じさせず、徐々にグローバル化に向けた社内体制へシフトすることを手助けしてくれることでしょう。
更に将来的な事業拡大を見据えた増員の際には、新たに採用する外国人材に対しても、既存社員との間に立ちチーム形成や教育、関係構築を浸透させていく潤滑剤のような働きが期待できます。
そうすることで受け入れ体制も整い、またその役目を担った社員には適正な評価とキャリアパスを提示、かつそれぞれの持つ個性と多様な視点が共存し、事業運営にも良い効果をもたらすなど、採用だけにはとどまらないサイクルをもたらすきっかけにも繋がることでしょう。
外国人・グローバル人材の採用をお考えの企業様へ
いかがでしたでしょうか。今回はまず抑えるべきポイントと、解決への近道をご紹介しました。
外国人採用を導入する上で、うってつけの人材はどの企業にも重宝される為、圧倒的に採用への競争率が激しく、どこで採用すべきなのか見えにくいことも事実です。
弊社は日本最大の外国人コミュニティを構築しており、専門知識を持つスペシャリストが、お望みの人材にダイレクトにアプローチできるよう、皆様のお悩みを解決すべくサポートいたします。
外国人採用をお考えの方は、是非GaijinPot Jobsまでお問い合わせください。
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