老舗イタリアンルモンデグルメに外国人採用の決め手について聞く - GPlusMedia

老舗イタリアンレストランの運営会社が考える、外国人採用の決め手とは?

今回は、東京・大阪を中心にイタリアンレストランを展開されている株式会社ルモンデグルメ 取締営業部長 小平 輝樹氏に外国人採用について伺いました。

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事業内容について教えてください。

小平さん:我々は30年余りにわたってレストランでイタリア料理を提供している企業です。関東・関西で合計12店舗を運営しており、2019年にISNART(イタリア国立観光リサーチ研究所)とUNIONCAMERE(イタリア商工会議所連合会)から公認レストランである「MOI(イタリアホスピタリティー国際認証マーク)」の認定を受けました。その年に認定を受けた日本のレストランは弊社だけです。認定を受けるにはイタリア語が話せるスタッフが在籍すること、留学経験のあるスタッフの在籍の有無、本場の食材仕様の有無など厳しい基準があります。

外国人を採用しようと思った背景やきっかけについて教えてください

小平さん:本場のイタリア料理をお客様に提供するために、外国人のサービス力や調理力を活かせると考えているからです。最近の人手不足も要因の一つではありますね。
外国人採用を始めたのは1~2年前です。それまでアルバイトとして雇用をしたことはありましたが、社員として採用を始めたのはその時期です。いまは4人の外国人社員が勤務しています。募集に際しての戸籍の限定はなく、社員は韓国、エジプト、フィリピン、バングラディシュの出身です。アルバイトとしてはイタリア、ベトナム、バングラディッシュ、ルーマニア出身の方が働いてくれています。

採用を始めるにあたり、不安に思われていたことはありますか?

小平さん:国によって、基準の違いから生じる衛生面に対する認識の違いですね。今も採用の際に特に気を配っています。あとは、日本の文化や社会への理解をしてくれるかどうかは心配していました。あまりに個人主義を貫かれると、職場として困ってしまいますので。

ガイジンポットジョブズを利用されていかがでしたか?

小平さん:外国人の採用は、ガイジンポットジョブズだけを使っています。ホームページや日本人向け求人サイト経由で申し込まれる外国人の方もいますが、稀ですね。一般の日本人向け採用サービスと比べて、質の高い方にご応募いただける点は驚きでした。専門性を持った方が多い印象です。面接の際に伺ってみると、日本人向けの求人媒体は見ておらず、主にガイジンポットジョブズを見て就職活動をしているということです。

採用する際に決め手になるポイントについて教えてください。

小平さん:書類選考の際に必須となるのは、就労ビザです。働くうえで必要な語学力があるか否かもチェックしています。

日本人向け求人媒体に比べて、質の高い人材から応募がきたことに驚いた

株式会社ルモンデグルメ 取締営業部長 小平 輝樹さん

ガイジンポットジョブズ経由で正社員・アルバイトの募集で計2回、20名程度に対して面接を実施しました。そのなかで採用させていただいたのは5名程度です。面接では日本の文化が好きかどうか、対話を通じて確認しています。要は、日本が好きで長く住んで働き続けてくれるかどうかを知りたいということですね。

外国人を採用された感想はいかがですか

小平さん:外国人の方に働いていただくと、職場の雰囲気が明るくなりました。その点はとてもよかったですね。困った点は衛生面とチームワークなど日本独特の働き方に合わずトラブルになった点、給与に納得してもらえなかった点などですね。面接の際にうまく伝わっていなかったのだと思います。

外国人従業員の職場定着のために行なっている取り組みはありますか

小平さん:外国人に限らず、すべての社員定着のために誕生日会を開いています。会社の代表を交えての食事会もよく行っていますね。ほかには、外国人従業員には語学力やサービス力など日本人従業員よりも優れた能力がある場合がありますので、能力を活かして研修の講師やリーダーを担ってもらって、孤立感がなくなるように配慮をしています。個人的には、コミュニケーションの活性化のために外国人の社員には意識的に話しかけるようにしています。

外国人採用について今後の展望があれば教えてください

小平さん:可能であれば、弊社はイタリア料理店ですのでイタリア人の料理人やサービスマンを増やしていければいいなとは思っています。専門料理店はマニュアルやレシピどおりではやっていけない部分があるので、専門性に長けた人材がいなければ再現性が難しいのです。日本において専門的なイタリア料理を提供する企業になりたいと考えていますので、イタリアや欧米の文化背景に通じた外国人従業員の力を借りたいと考えています。

外国人労働者をお探しの企業、はじめて外国人を採用する企業にアドバイスやメッセージをお願いします

小平さん:個々の良いところを見ることだと思います。たとえば、弊社にはルーマニア人のアルバイトさんがいますが、とても明るいところが良いところチャームポイントです。笑顔やフランクさなどの人柄はお客様の目線で見ればとても価値があることです。半面、日本人の目で見ると作業能力が低く感じるときもあります。しかし、マイナス面のほうばかりに注目せずに良いところを見つけ伸ばしていってあげてほしいです。